八島 純 八島 純

描画装置技術部 データ制御技術グループ 参事

理学研究科 理学博士
八島 純

回路データをいかに速く変換、転送するか

私の担当は、描画装置のデータ制御です。原版の回路データを描画データに変換し、装置に転送するプログラムを設計・開発しています。ここでの課題は「膨大な回路データをいかに速く変換し転送するか」ということ。CPUやメモリのどこにデータを置いておくと速度が出るのかといったことも考えながら、ソフトウェア作成に取り組んでいます。
昔は専用のハードウェアを開発し使っていましたが、現在はできるだけ市販のものを採用することにしています。そのためCPUやパーツの情報には敏感になりますね。どんな新製品が出るのか、学会を含めいろいろな情報を収集しています。PCの自作が趣味でCPUやメモリの制御がわかる学生さんは、ここでは即戦力になれると思います。理系の学部で大容量データを扱う高速処理も、ここでの仕事のイメージに近いのではないでしょうか。

ソフトウェアとして実現する描画方式

回路をマスクに描画する際は、どこから描いていくのか、どの単位で描いていくのかなど、検討箇所は様々です。通常、ストライプ状に横方向に分割して下から描いていくのですが、万が一止まっても回復できるように、データの転送にバッファを持たせながらデータを作成する方式をソフトウェアとして実現しています。
仕事で大変なのは、新しい描画方式が加わるときですね。顧客から新しい描画モードが欲しいという依頼はたびたびあります。描画時の発熱が気になる、電荷がマスク上に溜まる影響を補正したい、実験してみたいなど、顧客の理由は様々です。描画方式を追加する場合、システムの制御系から変更を加えることもあるんですね。その場合はソフトウェアのどこを変えるのが最善なのかを判断し、かなり大掛かりな改造になります。

ハードウェアをコントロールする中核

仕事で毎回感動するのは、初めて描画が成功したときですね。新しく搭載した機能が正確に動いているのは、マスクに描画された絵として確認できます。何度も失敗を繰り返す中で思ったとおりの絵が描けたときは、大きなやりがいを感じます。
ひとつの電子ビームマスク描画装置を作るために、ここでは数百人の専門家が携わっています。膨大なハードウェアの集合体をコントロールする中核を担っているのが、ソフトウェアを担当する私の部署です。ここでのソフトウェア開発には、ロボット相撲に似た、ハードウェアを制御するおもしろさがあると思いますよ。

八島 純

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